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浴衣や着物で授乳する方法はありますか?

浴衣や着物でも授乳できたらいいのにな

 

 

子どもが生まれると

「一緒に和装を楽しみたい」と思うシーンが増えますね。

 

夏祭りや花火大会もそうだし

節目の儀式がぐっと増えますね。

 

 

「授乳中でも着物を着たいんです。可能ですか?」

 

 

よくいただく質問なので

具体的な方法と、ポイントをまとめました。

 

 

あなたのお役に立ちますように・・・

 

 

 

◆和装で授乳はできる!誰でもできる!!

 

 

「授乳中でも着物を着たいんです。可能ですか?」

 

 

可能です♪

 

 

 

脇の下の空いたところ

身八つ口(みやつくち)

から授乳します♡

 

 

ポイントは3

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◎準備▶︎身八つ口が広い肌着・襦袢を選ぶ

 

◎方法▶︎身八つ口を大きく開けて授乳する

 

◎仕上げ▶︎おはしょりを下にひっぱり身八つ口を閉じる

 

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以上です!


ご自分で着付ができる方は

次に紹介する「具体的な方法」だけ

ご覧いただければOKです!

 

 

これは着物で授乳しているところ

このとき娘は1歳半くらいなので

私の膝にまたがらせて、縦抱き授乳してます。

 

周りの方は「赤ちゃんを抱っこしてるな」と思うくらいで

授乳してることには気づかないみたいです。

◆和装で授乳する具体的な方法

 

まずはお家で練習してみましょう

 


着物で授乳が目標だとしても

最初は浴衣で練習してみるのがおススメです♡

 

 

 

下の説明画像は、右側(下前)で説明していますが

左右どちらも授乳できます。

左側はおはしょりが目に見えるので、もっと直しやすいですよ。

 

※クリックで拡大します 

●下着

普段授乳に使っているブラジャーでOKです

らくに授乳できるものが一番♪

 

 

●肌着選び

【身八つ口が大きく開いているもの】を選ぶ

最近の肌着は、身八つ口が小さいものが多いです

(授乳前提でつくられていないんですね)

手持ちの肌着の身八つ口が小さかったら、

糸をほどいて広くしておきましょう

 

※二部式襦袢・半衿付き肌着も同じです

 

 

●授乳するとき

【授乳しやすいポイントまで、身八つ口を広げます】

 

お乳を動かすんじゃなくて・・・

乳首まで身八つ口をガバッと広げるイメージです。笑

 

なので

お乳が大きくないと授乳できないかというと

そういうわけじゃないんです。ご安心くださいね。

 

 

助産師さんにおっぱいマッサージしてもらうと

全体がふんわりやわらかくなって

基底部が動くようになりませんか。

 

 

授乳が軌道に乗ってくると、

この基底部がやわらくなるので

身八つ口方向に動きやすくなるので

それほどガバッと身八つ口を開かなくても

授乳できるようになります〜。

※「たらちね」の語源ね

 

 

 

●ポイントは

【衿を触らない動かさない】

 

「授乳は着物の胸元を大きくひらく」

そんなイメージがあるかもしれませんね。

間違いとは言えないけれど・・・

(手っ取り早く授乳できるから)

 

 

「さりげなく」とはいかないし

一度ぐずぐずになった衿は

とっても直しにくいんです。

 

 

身八つ口を引き出しても

衿は動きにくいんですね。

 

  

そして

帯下のおはしょりを下に引くだけだから

直しやすい! 

 

 

 

「身八つ口」というパーツは

「女性の着物にしかない」

(男性の着物は綴じられてます)

 

 

風が通り抜ける

着付の直しやすい、と並んで

授乳口であるのも理由のひとつなんですよね〜

 

 

ほんと、よくできてますよね。

 

 

 

木綿の浴衣なら、母乳がついても洗えばいいし

自分でかんたんに練習できるのでやってみて♪

 

 

◆着物で授乳したいとき、着付師に依頼する際に確認したいこと

 

浴衣は自分で着付するとして

着物で授乳する場合には

着付師にお願いする場合もありますよね。

 

 

 

着付師全員が着物で授乳の経験や知識がある

・・・というわけではないので

(むしろ少数派だと思います)

依頼する際に「授乳したい」と伝えてください。

 

 

 

 

▶︎もしも着付師さんに「できません」と言われた場合

 

 

 

「できません」の意味には大きくわけて2種類あると思います

 

①「技術的にできるけど、フォローできないから」 

②「聞いたことも、経験もないからできない」

 

 

①の場合は

 

・持ち物はどうしたらいいのか

・授乳の方法を教えてほしい

・授乳後どうしたらいいのか・・・など

 

全部に対応するのには時間がかかりますし 

授乳前にキレイだった着付を、授乳後に再現するには

「戻す技術」が必要ですが、その後のことはフォローしきれない・・・

授乳後に記念撮影があったりすると、とほほな着物姿が残っちゃうしね。

 

 

あとは技術的にはできるけど

緩めの着付になるので、身のこなし方次第では

授乳しなくても着崩れ起こすかもしれません。

 

 

 

「授乳した後、直すのは自分」なので

浴衣でやってみて自信がついたら着物にチャレンジです。

 

 

着付師さんに

「浴衣では授乳したことあります!

どこを引いて仕上げたらキレイに戻りますか?」

と聞いてみてください♪

 

 

親切な着付師さんなら

フォローしてくれるはず

 

 

②のパターンなら・・・

あなたならどうしますか?笑

 

わたしなら、理由を聞いたあとで

他のところにお願いするかも。

 

 

◆フォーマルな着物で授乳したいあなたへ

 

「着物で授乳できますか?」

 

 

 

と質問を受けたときに

こちらからする質問があります。

 

 

「どんなシーンで、何月に、どの種類の着物を着ますか?」

「着付は自分でしますか?着付師さんですか?」

「授乳は軌道にのってますか?」

  

 

この質問をくださる方は十中八九・・・

 

 

 

「フォーマルな場面」で

着付師さんに着付してもらいたい

 

パターンなんですね。

 

 

 

 

個人的には

「神様ごとのセレモニー」は

ぜひ着物姿で、と思っています。

 

 

そして和装は思いを伝える装置。

 

 

お子さんが大きくなったときに

着物姿のお母さんを、写真で見てほしい。

「こんな思いを込めて着物を着たのよ」

なんて会話ができたら素敵だなと思います。 

 

 

着物は

「授乳できるように作られている衣服」なのだから

授乳中だから着ない、という理由で着ないのはもったいないな。

 

 

 

かといって楽観しないでね。

「方法さえ知っていれば、当日なんとかなるでしょ」

ではなく、ちゃんと練習してほしいんです。

 

 

 

練習する理由

<ちょい辛口です>

 

 

①知識を持っている着付師と出会える確率が低い

 着物で授乳はできないと思い込んでる人もいる

 他力本願で叶えるのは不可能♡

 

 

②授乳は着付を崩すこと。肝心なのは授乳後の「直し」

 浴衣ひとつ自分で着られないということは仕組みを理解してない

 プロの着付を、素人が仕組みも知らず練習なしで直せるかな?

 

 

③着物で授乳するには思い切りの良さも必要。

 赤ちゃんが泣けば焦りますし、ちまちま授乳してたら

 シルクの一張羅がミルクまみれになっちゃうぞ

 直し代・・・チーーーーン

 

 

 

だからまず

浴衣で気軽に実践!

やってみましょう♪

 

 

 

◆着付経験ゼロだけど「お宮参りに着物で授乳したい」方へ

 

 

私が唯一

 

「着物で授乳しなくていいんじゃない?」

とアドバイスする方が、このタイトルの方です。

 

 

 

なぜなら

産後すぐのママさんは

 

1ヶ月絶対安静 交通事故患者と同じ」

 

くらい損傷していますので。。。

 

 

 

 

そんな状態で練習しようなんて思わないで~~

頼むから体を起こさないで

横になっててーーーー!!!

 

というのが大きな理由。

 

 

 

 

どうして昔の女性が

お宮参りで着物を着ることができたのでしょう?

 

 

 

☑︎着物が日常着だったから。

☑︎着物の身体ができているから。

☑︎浴衣という部屋着で、産後ずっと授乳してきた

からです。

 

 

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カジュアルな普段着物の延長に

フォーマルな日の着物がある

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それに、産後1ヶ月のころ

授乳が軌道に乗っているとは限りませんものね。

 

 

私は第一子のとき、授乳に苦労して

毎日泣いてましたもん・・・。

 

 

 

 

 

もしどうしても着物を着たいなら

お宮参りは

授乳の間隔を気にしなくていいくらいの

行動範囲でいいんじゃないの?

 

 

 

美容室で着付とヘアセットで1時間はかかる。

もっと長いところもありますね。

 

 

 

遠くの有名な神社なんて行かなくていいから

氏神さまにだけご挨拶にうかがって

さっと帰ってくる。

 

 

 

 

写真館を予約してる?

料亭で親族の食事会がある?

無理しないで、あなたのペースで。

 

 

 

 

 

 

 

お子さんが生まれたということは

この先の人生にもれなく

 

 

・お食い初め

・初節句

・七五三

・入園入学

・卒園卒業 etc

 

という

「節目のセレモニー」が付いてくるわけです。

 

 

  

 

 

 

今回は授乳を・着物を見合わせたとしても

 

その後の行事でいくらでも挽回できます

 

 

 

 

 

 

産後の一番大変なときじゃなくて

ニュートラルなときに

 

 

汚したくないフォーマルではなく

木綿やカジュアルな着物のときに

チャレンジしてみてほしいな、と思います。

 

 

身八つ口からお乳のんでる我が子は

かわいいもんです♡

 

 

ちらり♪